2008年07月18日

渡辺航『弱虫ペダル』第1巻

渡辺航がまたやってくれました。秋葉原までの往復90kmの道のりをママチャリで通っていた少年の脚力は、本人も気がつかないうちにロードレーサーに肉薄するほどのポテンシャルを秘めていた(!) そんなばかなと思いつつも、ページをめくるたびに上昇するテンション、血中アドレナリン濃度がどんどん上昇していくのがわかる。ああ、続きが待ち遠しい、待ち遠しい。2巻が出るまで、とにかく俺も走ってきます!

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渡辺航の描く主人公は、どこか内気で、自意識過剰で、勝手に追い詰められて、ひとりでに「逃げちゃだめだ、逃げちゃだめだ」を始めてしまうのが特徴。本編の主人公・小野田坂道も、そうした碇シンジを引き継ぐ者の一人だといえるだろう。言ってしまえば汎用ヒト型決戦兵器がママチャリに変わっただけだ(笑)
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2008年07月15日

星樹・倉田英之『ハンド×レッド 』第3巻

ほとんど語呂合わせ優先の100年スパンの因縁の戦い。主人公は呪いにより100年毎に10日間しか地上に存在することができない。そのあいだに自分を裏切った元親友の魔法使いを倒して呪いを解かなければならないのだ。毎回いろいろあって「次の100年」に先送りになる、という展開なのだが、「100年も経ったら、前の登場人物みんないなくなってるのでは?」という素朴な疑問に「じつはがんばって長生きしたので100歳超えてます」みたいな人が出てきたり、禁呪により何百年も長生きしている人がでてきたりして、なんとか過去との因縁を保っていたりする。さらに主人公が元親友と決別することになった当時のことを振り返る過去編も挿入されて……と、閉じているんだか開いているんだか、ギリギリの設定オチな作品ではある。だがそこがいい。

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2008年07月03日

愛蔵版 機動戦士ガンダム THE ORIGIN IV ジャブロー編

『ガンダム・ジ・オリジン』はカラーページが豊富なのに、カラーページをカラーで収録しない普及版の単行本にはどうしても不満なので、わが家の本棚には愛蔵版が並ぶ。ガンダムエースも毎月購読しているから、愛蔵版の刊行ペースにはさほど不満はない。むしろこうしてまとまったボリュームで読むと、安彦節としか言いようのないグルーヴ感にクラクラする。そういう楽しみ方は、愛蔵版ならではのものだろう。連載時と同じ大判サイズならなおよいのだけど、そのサイズはすべて値段に跳ね返ってくるので安易に要望するのもおそろしい。

柴田ヨクサルの巻末描き下ろし漫画に賛否両論あるみたいだけど、本人も最近はいろんな作品に顔出しするようになってるので、安彦氏が活発に相互交流している、という証左になる企画としてぬるく受け止めていいのではないだろうか。『ハチワンダイバー』は間違いなく今もっともノッてる漫画作品のひとつだし。

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2008年06月30日

倉田英之『倉本 倉田の蔵出し』

倉田英之氏の古今東西コラムをかき集めた本、らしい。てめー、そんなことより『R.O.D』の最終巻どうなってんだよ!というもはやファンの共通言語とも呼ぶべき疑問符はさておき、考えてみたら倉田氏のコラムというものをほとんど読んだことがなかったので、この機会にまとめて読めるのはありがたいとはいえその表紙写真はなんだ?(笑)

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2008年06月25日

とよ田みのる『FLIP-FLAP(フリップ・フラップ)』

……これはやられた。ピンボールである。ピンボールをテーマにした恋愛コメディ。そんなもの見たことも聞いたこともない。学生時代はけっこうやったな、ピンボール。ピンボールは当時だとレイダースといった人気映画タイトルを冠したものが増えてきた頃だったろうか。ボールをスリングしたときのドギュンとした感触や、ボールがステージを転がっていくときのゴロゴロといった重量感、そういったものまで本体に添えた両腕から伝わってくるのがピンボールなのである。
あこがれの「山田さん」に高校卒業ギリギリになって告白した主人公、「条件があります」と連れて行かれたのがゲームセンター。そして彼はピンボールと出会う。3億点というハイスコア、それを超えたら付き合ってもいいと言う彼女。惚れた女を口説くためといういささか不純な動機からはじめたピンボールであったが、その奥深い世界に次第にのめりこんでいく……。これはおもしろい。本人たちも最後に語るではないか。「この一年、たのしかったよ」と。
久しぶりにピンボールがしたくなってきた。ボールをロストして「あぎーっ」と叫び声をあげ、「もう二度とやらねーからなっ」と憎まれ口を叩き、そして、そしてふたたびコインを投入するのだ。

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2008年06月24日

幸村誠『ヴィンランド・サガ』第6巻

トルフィンとトルケルの決闘、続き。戦いの合間に、二人の意外な因縁が明らかになる。トルケルは全部知っていて、トルフィンの相手をしていたわけだ。このおっさん五〇歳なのか……。

決闘が続く一方で、クヌート王子が覚醒する。文字どおり目覚めちゃう。王子の決意は、単なる復讐心ではないだろう。覚醒した王子は、驚くべき求心力で物語を束ねていく。

そうきたか!

人が殺し合う漫画は好きじゃない。だから、この物語も眉をひそめながら読む。殺し合う中でギリギリの生をつかもうとする彼らを、ヒリヒリとした気分で見守る。しかし、その死屍累々の山を前にした王子の覚醒は凛としていて、胸を打つ。まだしばらく、彼らの生き死にを見守り続けなければならない。

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2008年06月20日

森永卓郎・柴田玲『痩せりゃいい、ってもんじゃない!』

森永氏とのひたすら往生際の悪い対談(苦笑)を交えつつ、「脂肪細胞は悪ではないよ、適度な状態に保つことが肝要なんだよ」ということを科学的に解説した本。対談の途中で柴田先生が「(森永氏は)特殊すぎて一般的な考え方が通用しないかもしれない」とあっさりサジを投げているところが笑えるところであり、本書の大きなトラップでもある。森永卓郎はメタボ代表としては特例過ぎて、「太っていて、仕事においまくられているおっさん」という部分以外は、あなたとは共通点がまったくない(断言)。

岡田斗司夫『いつまでもデブと思うなよ』が、いわゆるメタボ検診に先駆けた絶妙なタイミングで刊行されてベストセラー街道を驀進し、「ポストいつデブ」としていくつかの本が姿をあらわしている中で、意図的に「アンチいつデブ」っぽいタイトルネーミングでぶつけてきた本作。岡田斗司夫氏が『いつデブ』から間髪をいれずして『オタクはすでに死んでいる』を出すことによってまた違うステージに飛んでいってしまったことを受けて、「なんとなく残されちゃったオタク」としての森永卓郎の心情吐露が本書をただのメタボ関連本にしていないところであるが、本書の質を下げている部分である、と言えなくもないわけで。

「岡田斗司夫は痩せてオタク心を失ったのではないか」と森永氏は言う。オサレな服来て、事務所もすっきり片付いていて、ちっともオタクに見えないと。「自分もダイエットしたらオタク心を失ってしまうのではないか」と危惧しているのである。オタクはモノに埋もれて、服装なんて気にしないものだというパラダイムが彼を縛っているわけだ。

挙げ句の果てに柴田先生に「あなた、ダイエットする気ないでしょ」とまで言われてしまう始末。実際、氏は変わることをおそれているのだろう。ダイエットするというのは、「○○kg体重減」「ウェスト○○cm細く」といった物理的な変化がひとつの指標として捉えられてるが、実際はライフスタイルの変化であり、衣食住に対する価値観の変化である。体型の変化はその副産物としてあらわれる。ダイエットするということがそういうことであると、森永氏は見抜いているのだ。そういう意味で、柴田先生のアドバイス「毎日、菓子パン1個がまんするだけで毎月ウエストが1cm縮まりますよ」というのは事実であるが、本質ではない。それだけでは痩せない。

それにしても、森永氏の自己肯定っぷりだけは感服する。自分の過去、現在、未来についてこれっぽっちもコンプレックスがうかがえない。さっぱりしている。ここまではっきりしていると、かえって煙たく感じる人も多いだろうに、この自己肯定力は無敵だ。

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2008年06月18日

小川浩・林信行『アップルとグーグル 日本に迫るネット革命の覇者』

「アップルとグーグルは似ているところとまったく異なるところがあるよね、それを比較しながら読み解いていくとおもしろいよね」という観点で書かれた本書。目の付けどころはけっこう面白いと思う。特に「グーグルは水道をつくろうとしている、アップルは蛇口に専念しようとしている」という見立てなどは、両者の立ち位置をうまくあてはめていると思う。アップルがインターネット以前の企業で、ソフトだけでなくハードという肉体を持っているのに対して、グーグルはインターネット以降の企業で、仕組みのみで肉体を持たないという指摘も興味深い。グーグルとアップルが「共創していく」といった公式なコメントはなかったと思うが、その両者がそれぞれのテリトリーでうまく共生関係を築いている様子は、両者には何らかの暗黙知が構築されているということだと思う。
そんな両者の関係を紹介しながら、(おそらく林氏が手がけたのであろう)第三章では日本の携帯電話事情を取り上げ、警鐘を鳴らす。日本企業にブレイクスルーを促すのは最近の林氏のテーマとなっているようだ。

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ともあれ、iPhoneが来月いよいよ日本でも販売開始されるわけで。そのことが単純に待ち遠しくて待ち遠しくて。
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2008年06月15日

西田圭介『Googleを支える技術 〜巨大システムの内側の世界』

まえがきに「本書は、情報系の大学3年生程度の予備知識で読み進められることを目指しており、あまりに専門的な内容については踏み込んでいません。」とあるが、そのレベルにはるかに届かない自分には少々ハードルが高い一冊だった。

それでも興味深い記述はいくつかあって、その中でも、一般的なPCの知識としてすぐにでも認識をあらたようとしたのはハードディスクの寿命についてだった。

曰く、
・長く使うと壊れやすくなるわけではない
・よく使うと壊れやすくなるとも限らない
・温度が高いほど壊れやすいということもない

どうやら使い始めて初期段階に故障しなかったハードディスクは、その後もたくましく生き延びる……そういうことらしい。

こういったハードディスクの故障に関する論文も公開されているという。なにしろ、Googleが使用してきた10万台におよびハードディスクの使用データを元に導き出された統計結果なのだから、かなりの説得力があるといえるだろう。

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2008年06月14日

本田透『電波男』文庫化

『オタクに未来はあるのか!?』でもたびたび引き合いに出されていた『電波男』がようやく文庫化された。
本書の文庫化のオファーはいくつかあったのですが、今から手を入れて縮めるとなると全部書き直したくなるのでいっそノーカットで収録したいという条件がなかなか版元と折り合わず、最終的には講談社さんから出せることとなりました。
とのこと。だからあいかわらずブ厚い(笑)
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2008年06月11日

森永卓郎・岡田斗司夫『オタクに未来はあるのか!?―「巨大循環経済」の住人たちへ』

岡田斗司夫氏の『オタクはすでに死んでいる』を補完するテキストとして買っていたんだけど、いろいろあって読むのが今になってしまった。二人の「オタク事始め」のようなバックボーンや国際的な視点からみたオタク論、循環型経済としてのオタク社会などは、わりとおなじみの話題かもしれないが、それはともかく、注目するべきは今のオタクが明解に定義されていることである。
岡田斗司夫氏は、「2008年現在の」と限定しながらも、「旧作のリアルよりも、現実のファンタジー化を求める」、これが今のオタクであると定義している。

その的確すぎる指摘にはなるほど、とうなずくばかりだが、感心していれば済むのかというと、どうもそうではない気がする。

「現実のファンタジー化を求める」と書くと聞こえはいいが、その行為が社会を変革させていく推進力ならばかまわない。しかし、実際に発露している物事は、むしろ正反対に向かっているような気がしてならないのだ。

現実を受け止める基礎体力を持たないで、何がファンタジー化か。

2008年のオタクが、許されざる思想なきテロリズムを跋扈させる根源とならないことを祈りたい(しかしそれを象徴するかのような出来事はすでに起こってしまった……)。

小さな対談集なので、読み始めればほんのわずかな時間で読み終わるだろう。

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2008年06月09日

唐沢なをき『まんが極道』第二巻

「漫画家」をネタにしたシリーズの第二巻。前作『漫画家超残酷物語』が持っていたネタ元作品(永島慎二『漫画家残酷物語』)に対するリスペクトがなくなった分だけ、作品としての立ち位置がゆるくなっている本作は、むしろ生々しくもありがちな漫画業界のゴシップをドロドロと描くことにフォーカスがあたっているようだ。
そのためか、二回に一回はオチナシエンド。漫画家の生態は、生きている限り何らかのグダグダを抱えたまま続いてくという、そのまんまをぶつけているからなのだろう。
ネタのいくつかは自己言及としか思えないようなものも多い。デビュー以来、ひらすら多作にかけぬけ続けてきた唐沢なをきだから描ける血のにじむ叫びである。血を吐きながらのレースは生きている限り続いていく。こちらも生きている限り彼の作品を追いかけ続けていく所存である。

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唐沢なをき『まんが極道』第一巻[Amazon]

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2008年06月07日

脚本:倉田英之/漫画:okama『CLOTH ROAD』第六巻

いつみてもジェニファーの野生児っぷりはすばらしい。痛快無比。それに比べてファーガスは葛藤担当という損な役回りのおかげで、いいところがまるでない。今回ほとんど背景。主人公二人をそっちのけにして大きな物語が動いている。まだまだ彼らはそこにたどり着けていないということだろうが、世界が広がりをみせるほどに、彼らとの接点が「設定のみ」になっていくのは考え物である。ここからどう引き締めていくのかが倉田氏の腕の見せ所ということになるが……はてさて。

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あと輪切り自重。肉体のスライスは1巻からあって、その手の肉体損壊描写を好まない自分としては、そこだけは容認しづらいのだ。

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2008年06月06日

デビッド・アレン『仕事を成し遂げる技術』

元祖GTD(Getting Things Done)の本書、やはり一度は原点にあたっておくべきだろうと。
「翻訳がひどい」という評価をよく目にします。実際にそのとおりだと思いますが、同時に、英語文化圏で書かれた本を日本人の嗜好に合わせて翻訳していくことの困難さも強く感じました。おそらく、よりわかりやすく、なおかつ実践的な本として仕上げるなら、相当な換骨奪胎による再構築が必要になるのであろう。ここ数年の、GTD、LifeHack関連書籍の多くは、その試みの中から生まれてきたものだといえるだろう。
ともあれ、GTDを自分の中に取り入れていくにあたって、いくつかのヒントをつかむことはできたし、自分なりに工夫を繰り返していくことはLifeHackのキモなのだから、あとは自分が実践していくだけである。だからまずは自分にこう問いかけてみる。

で、次の行動は?

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2008年06月05日

水上悟志『惑星のさみだれ』第5巻

アニマ復活。さぁ、よくわからなくなってきた。魔王さみだれ様とアニマの関係は理解しているつもりでいたけど、ここまでパキッと別の存在として行動されると、「え、そういう設定だったっけ?」と。騎士たちが誰に忠誠を尽くすかというと、それはもうまちがいなくアニマであって、さみだれではないわけで、いまのところ「アニムスを倒す(そのためにやってくる泥人形を倒す)」という共通の目的に沿って動いているから表面化していないけれども、アニマがさみだれを切り離すように動いたら最後、この関係は壊れてしまうだろう。そのときさみだれのそばにいるのは、主人公ただ一人なのか、三日月は味方に付くだろうか、共闘できるだろうか。
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2008年06月04日

GarageBand使いこなす、全部!!

マックを使って「いつかやってみたいと思いつつやっていないこと」がふたつある。
ひとつはタブレットでイラストを描くこと、そしてもうひとつがDTMだ。
最近のiLifeアプリケーションにはGarageBandというよくできたDTM環境が提供されている。にもかかわらず、ぼくにはこのアプリの使い方がまったく理解できていないのだ。たとえばお絵かきソフトなどは、どれも古くはスタジオ8やマックペイントの延長線上にインターフェースが構築されている。だから基本的な使い方でとまどうことはない。ワープロソフトはどこのメーカーのものだって、キーボードを叩けばキャレットの位置にテキストが入力されていく。そういった原理原則としての作法が自分の中にちゃんと身についているわけだ。だからあとはソフトごとの差異をすりあわせていくだけで、それなりに使うことができる。ところがDTMに関してはまったくそういった原理原則が身についていないために、何をどのようにふるまえばいいのか、まったく見当がつかない状態。こういう本を手に入れれば、それが解消されるのかと安易に考えるのも考え物かもしれないけれど、そこから始めないと初音ミクに手が届くわけもない。

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2008年06月03日

『ガンダム画報2』

前作『ガンダム画報』[Amazon]はじつに重宝する本だった。
「とにかくあらゆるガンダム作品が網羅されている」「センチネルやF90などのプラモ企画などもフォローしてくれている」「放送時期、スタッフリスト、サブタイトルリストなどの作品スペックも収録」等、ちょっとしたことを確認したいときに、とにかくこの一冊をひもとけばほとんどのことが解決するのであった。
『ガンダム画報2』は、前作刊行後の十年間の作品を同様のスタイルでまとめた一冊。したがって、「ほとんど網羅されている」ということが本書の最大のメリットとなる。現時点での最新作である『機動戦士ガンダム00』まで収録されているのがありがたい。
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それにしても膨大な点数である。前作が最初のガンダムからの二〇年間を扱ったのに対して、本書は半分の十年にすぎない。しかし掲載するべき情報件数は倍増では済まなくなっている。そのしわ寄せは確実にあって、ものによっては図版は極小サイズとなっている。作品情報に関しては、サブタイトルリストが省略されてしまった。
また、『アドバンスド・オブ・Ζ ティターンズの旗の下に(いわゆるA.O.Z)』は、登場MSの無限変化とも言えるバリエーションが特徴であったが、それらの紹介はばっさりと省略されてしまった。机上プランだけのMSはともかく、本編で活躍した機体についてはせめてフォローしてもらいたかったところ。
その他にも、ゲームオリジナルのMSの投入はGジェネレーション系列のゲームタイトルでは定番となっているが、これらも各作品から2〜3体ずつの紹介に絞り込まれている。
ともあれ、この十年の爆発的な広がりをみせたガンダムシーンの全容はほぼ網羅されているわけで、その全体像をコンパクトにまとめたという点で、その編集作業の困難さも含めて、ありがたい一冊なのである。少なくともわが家においては、前作に続いて、なんだかんだとひんぱんに手に取る本、となることは確定事項なのだ。

ラベル:ガンダム
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島本和彦『新吼えろペン』第10巻

「描く抑止力」なんて地口ひとつでここまで描くのか、とあきれかえる第十巻。おもしろいかおもしろくないか、といった判断基準を吹き飛ばすオンリーワンな作風はあいかわらずだが、そこに迷いや倦怠がじわじわと染み出しているのが垣間みえるのもまたあいかわらず。
メタマンガ的な構造をかかえつつも、理系的でもなく文系的でもなく、どちらかというと体育会系なんだろうけど、そこまで肉体派でもなく、ひたすらに脳内体力(言い換えるなら大言壮語)だけで描き続ける島本和彦。

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そういえば文庫版『燃えるV』の2巻が発売されるのを心待ちにしているのだけど、いったいいつになったら出るのやら。
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2008年06月02日

梶尾真治『アイスマン。ゆれる』

『女性自身』に連載された作品だという。掲載媒体にふさわしく(?)、独身女性が主人公。SF的な味付けはギリギリまで薄めてあるのも対象読者への配慮なのだろう。それでいて、そのしかけがラストのオチで決まるところなどは、じつにカジシンらしいと思った。

独身女性たちがことあるごとに集まっては、うまい料理を食べ、うまい酒を飲んでいる。いまどきの妙齢の女性の生活シーンって、こんな感じなんだろうなと思わせるシチュエーションだ。女同士の友情関係が、ひとりの男性の存在で微妙にすれ違ったりぎくしゃくしたりしていく様も、生々しい。主人公の受け身な性分が、いかにもカジシン好みなキャラクター。女性読者たちのシンパシー具合は、いかに。

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ラベル:SF カジシン
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2008年04月30日

長月みそか『HR〜ほーむ・るーむ』第2巻

1巻を読んだときに、『あずまんが大王』が開拓した4コマ形式による面白カワイイ学園ライフの後継者、「ポストあずまんが大王」的な作品として上質な一本といったことを書いた『HR〜ほーむ・るーむ』。その第2巻が出たので早速読んだ。どうやら2巻で完結のようである。

「中学生の頃の複雑な心境って、なるほどこんな感じかな」と書いてしまうと、本当にミもフタもないんだけど、登場人物の心境がちらりちらりと見え隠れするように展開していく姿は、じれったくもあり、むずがゆくもあり、たしかに十代の恋とはこんな感じであっという間に流れていくものだったかもしれない……なんて感じ方をするのは、自分が中年親父になってしまった証明でしかなくて少々つらい。

あわただしい日々のままに、中学生活は終わり、高校生活も一年間過ぎて、物語は終わりを迎える。2巻でキレイにまとまったな、と思う。

カラー口絵の登場人物一覧を見て、キャラクターの名前が日本の文学作家をもじったものだとようやく気がついた。「北原と中原って、なんでそんな区別しづらい名前つけるかね?」と思っていたけど、そういうことだったのかぁ。

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posted by 多村えーてる at 19:27| 奈良 | Comment(0) | TrackBack(0) | BOOKS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする