2006年08月31日

GUNDAM FIX FIGURATION #0031 クロスボーンガンダムX-3

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(A機)>奇しくも現在進行形の宇宙世紀ガンダムです。なんて書くと強力な反発をくらったりするから注意が必要なややこしいガンダム?
(栄輝)>とはいえ、9月にはVer.kaブランドでキットも発売されるわけで、クロスボーンガンダムにスポットライトがあたっているのは事実ではある。個人的には大歓迎だし。新連載で主役機のX−1改・改とコンパチにでもしなければ、いまになってX−3がリリースされるのは難しかっただろうしね。
(A機)>X−3って胸のドクロの目玉の部分がバルカンになったはずなんですけど、GFFではそこはなかったことになってるようですね。
(栄輝)>同じ胸ドクロでも、スカルハート(X−1改・改)との大きな違いだったはずなんだけどね。連載でも胸部をX−3に換装して「戦力的にはアップしている」って言ってるわけだし。もっとも、個人的にはドクロの目から銃身がのぞいていたのは、デザイン的に気持ち悪いと思っていたので、なくなってくれてもちっとも気にならない部分だったりして。それと今回、スクリュー・ウィッブが再現されたけど、かつてGFFでX−1が出たときにこれが装備されていなかったのは、この装備がX−1改で初めて取り付けられた装備だったから、と好意的に受け止めるべきなんだろうか。たぶんそうなんだろうな。
(A機)>なんかややこしいですねぇ。パッケージ裏のカトキ氏の解説も、それぞれの機体の早分かり解説で済ませていたりして、なんだかなぁ。
(栄輝)>まだ本編に登場していないから、フルクロスがどういう使われ方をするのかもはっきりしないけど、表面は濃紺で裏面が鮮やかな赤色っていのは、ちょっとした番長スタイルだな。
(A機)>『トップをねらえ2!』のバスターマシン・ディスヌフの影響もあったりして。
(栄輝)>まったくないとは言えないだろうけど、ガンダムデザインの系譜としては、マスターガンダムやガンダムデスサイズあたりのマントの意匠を持った装甲の最新型、ということになるね。

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GUNDAM FIX FIGURATION #0031 クロスボーンガンダムX-3[Amazon]
posted by 多村えーてる at 14:43| 奈良 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 駄目チネラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

富野由悠季『リーンの翼』

総監督のインタビュー以外は、ガンダムエースの記事なんかもなるべく読まないようにしているので、2巻まで観た段階では、どういう物語なのかさっぱり分からないままというのが正直なところだったりする。分からないから、気になる。なにこれ?どうなっていくんだ?という興味でひっぱっていく手練手管は、いかにも最近の富野作品らしい。謎めいてもったいぶった見せ方なんて一切なくて、ひたすら事象が展開していくあれよあれよという様で興味を持続させる力技。最終巻まで無事リリースされたら、通しで観るのがいちばん正しい観賞法なのかもしれない。

富野監督の指示で絵コンテに極力忠実に構成されたというコミックは、読み手が時間軸をコントロールできるという点でも、本編よりも理解しやすいかもしれない。うちの再生環境のせいかもしれないけれど、登場人物たちの声のハリみたいなものがいまいちピンとこなくて、そのあたりも吹き出しに書かれたセリフを追っていくほうが情感豊かに受け止められるのだ。

もっとも、ビジュアルもセリフまわしも、富野的な快楽原則を重視したつくりになっていると思われるので、あまり小難しく考えないで、そこらにありがちなアニメとはまったく違った手触りの一本として、ストレートに味わうのが正解かもしれない。ふと「文系型システム構築世界」なんて造語を思いついてしまうバイストン・ウェルが、今様のアニメーション技術でディテールアップされていくだけでも、ある種のおたのしみなのかもしれない。べつに宇宙世紀だけがハイエンドになっていく必要なんてないんだから。

いっそこの調子で惑星ゾラやペンタゴナ・ワールドもハイエンド化されてもおもしろいだろうなぁ。総監督ご本人は、そんなことにはこれっぽっちも興味ないかもしれないけど。

3巻は9月末発売。以下毎月発売のスケジュールどおりに果たしてリリースされますやら。

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posted by 多村えーてる at 13:29| 奈良 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 駄目チネラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月28日

ミクロレディ2

(栄輝)>9月のミクロマンの主役はもちろんミクロマンの新作なわけで。
(A機)>ミクロレディ2ボディを使った本家ミクロがようやく登場ですね。前に話題にしていた「手足のパーツの長さを変えることで身長差を表現」するっていうのも、ようやく実現するみたいですよ。
(栄輝)>今回のミクロレディは「萌えカッコイイ」って感じ? なんか自分で言ってはずかしくなるんだが、そんな感じ。
(A機)>アクロ側のデザインがすごいですね。インドの神様みたいなガルーラの異形っぷりもすごいですけど、メタルボディが特徴のスピリアがモードチェンジして、とてもレディ素体とは思えないようなマッチョな怪獣モードに…カニモード?
(栄輝)>スピリアはギミックもおもしろそうだし、無機質なメタリック調デザインも、イカスね。おまけにスピリアって量産タイプらしいんだよ。さすがウイルスという設定のアクロイヤー。
(A機)>マァルとエリスは、クアントのコミックから考えると、「妹とお姉さま」設定なんですよね。さりげなくいまどきの設定を取り入れてるなぁ。
(栄輝)>ミクロ側の2人は、デザインや配色も好みだし、おでこにピンどめとか、フェティッシュなヘッドパーツも期待してる。乗り物をかつぐと大物武器って設定は、じつはあんまり好きじゃないんだけど、これはこれでありかなと思う。武器の組み換えでいろいろ遊べるっていうギミックは、ミクロシスターのときにもうやってるし、ビークルとしてはギリギリコンパクトな仕上がりはライアンのバイクを彷彿とさせる。この手の空中浮游タイプのビークルは、搭乗した状態で飾れるスタンドもほしくなるな。
(A機)>そういえば今回からスタンドも新しくなるんでしたっけ。ひょっとしたらビークルも取り付けられるんじゃないですか?
(栄輝)>なるほど、その線は考えられる。そうなったらおもしろいんだけどなぁ。ガルーラの飛行形態なんかも。ところでアマゾンの商品画像、なんでこんな素人さんがデジカメ撮影したようなのしか掲載されてないんだろう。
(A機)>ほんとですね。へんなの。
(栄輝)>へんなの。

商品イメージ ミクロレディ2 : (ML2-01)マァル [Amazon]

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posted by 多村えーてる at 18:57| 奈良 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 駄目チネラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

DMZ-02 1/18ストライクドッグ

(栄輝)>来月はミクロ関係はいろいろとたいへんなことになっていて、先日のスーパーマンのほかにもこんな大物アイテムも控えている。
(A機)>ストライクガンダム…じゃなくて、ストライクドッグですね。青い色したニクい奴。
(栄輝)>青のっぺりとしたカラーリングが当時はあんまり好きじゃなかったんだけど、いま見るとかえって潔い感じがしていいな。
(A機)>スコープドッグよりもひとまわり大きいH級ATなのに、手のサイズがスコープドッグと同サイズになっていたりして、ドッグ系としての統一感があったりして、このへんはカトキさんの発想に似たものを感じますね。
(栄輝)>当時はそんな設定あったなんて聞いたことないから、今回の立体化で思いついたものなんじゃないかな。たしかにこうすることでスコープドッグのヘビーマシンガンが持てたりするわけで、反対にストライクドッグのソリッドシューターをスコープドッグに持たせることだってできるわけだ。
(A機)>遊びの幅が広がリング?

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(A機)>どうやらストライクドッグの発売は10月末のようですよ。
(栄輝)>ありゃ。それでも9月はいっぱい出るからいいんでない?
posted by 多村えーてる at 17:23| 奈良 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ボトムズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

HCM-Pro31 シャア専用ゲルググ

(A機)>先日ジオノグラフィーで出たガルバルディαがシャア専用ゲルググとコンパチで、HCM Proでも出たと思ったら、今度HGUCでも発売されることが発表されましたね。気が付くとシャアゲル祭。
(栄輝)>各事業部で対抗しあっているうちに重なっちゃったのかなんだかわかんないけど、ガンダム玩具(ようするにバンダイ)ではよくあることだな。で、箱の状態をみたときは例によって「やばいかな」と思ったんだけど、箱からだしていじくっていると、けっこう見どころが多い仕上がりとなっていたので感心した。
(A機)>スカートの分割が特徴的ですけど、股関節軸が引き出せるようになっていて、双方組み合わせるといい感じにふんばれるんですよね。
(栄輝)>足首の可動もよく練られていて、この厳しいデザインのわりにはいい感じに決まる。ディテールのアレンジも、スカートに入ってるスリットとか、よく抜けたなぁと感心するなぁ。あとHCM Proはいつもスライド成形してたりランナー状態のパーツも塗装してあったりするんだけど、ビームライフルのスコープ部分がこっそりきっちりと塗装してあって驚いた。これってガンプラのフォーマットで考えると、ピンク色のパーツを別に用意して、はめ込むことになると思うんだよ。でも塗ってある。ランナーを手に持ったときは、角度の関係で塗ってあるかどうかなんて気が付かないんだよね。
(A機)>なるほど、実際にゲルググに持たせてみると、「あ、塗ってあるんだぁ」と。
(栄輝)>いまさらといえばいまさらなんだけど、あらためてHCM Proのこだわりに感動した部分だったな。
(A機)>その反面、肩関節のジャバラがないとか、シールドを手持ちできないとか、ファンのほうもこだわりの意見がちらりほらり。
(栄輝)>ゲルググは難しいんだよな実際。ジオノのゲルググだって、ゲルググキャノンが出たときは、やや古風が過ぎるプロポーションは評判いまいちだったんだけど、シャア専用(ガルバルディαコンパチ)がでると、「この色がいい」とか評判よかったり。基本的にはリカラーアイテムだから、全体のバランスはキャノンのときとほとんど同じなのに。不思議不思議。

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posted by 多村えーてる at 12:31| 奈良 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 駄目チネラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月22日

小さな巨人のスーパーマン

(A機)>うわー「マッチョ」としか言い様のない、ムキムキボディですよ。
(栄輝)>スーパーマンの映画がリバイバルされるおかげで、キャラミクロにもスーパーマンがやってきたわけだが、アメコミのヒーローとしてはやっぱこれくらい大げさなバンプアップがうれしい。ミクロマンとしても、ここまでムッキムキなボディは初めてなので、それだけでも興味深いな。
(A機)>恒例のオリジナルタイプはサイボーグということで、どことなく変身サイボーグの遺伝子が注入されてるっぽいですね。
(栄輝)>腕にいろんな武器を取り付けられるところとか、透明ヘッドの中にメカ顔が入ってるところとか、うまく落とし込んでるな。「胸にSマークがついてるからこれはスーパーマンなんです!」って感じの割り切り感がじつにいい。
(A機)>なんだか、「二つ目でツノが生えていたらガンダム」みたいな、すさまじい決めつけ方ですね。でもそこがじつにいい、と。
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posted by 多村えーてる at 18:46| 奈良 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 駄目チネラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月21日

SPTレイズナーにみる変形メカ考

■レイズナーまでが変形しなければならなった時代

まもなくバンダイからリニューアルキットが発売されるSPTレイズナー。作品的には諸事情により途中で打ち切りとなり、設定画が公開されていた後半の主役メカであるレイズナーMk-2はついに日の目をみることがなかった(その後、スパロボ等のゲームで活躍しているらしい)。このMk-2の設定画をみたときの、失望の大きさといったら(!)。

なぜ、そのままでも十分な空戦能力を持っているレイズナーが、戦闘機っぽい何かに変形しなければならないのか。

SPTは地球の戦闘機をはるかにしのぐというのに。その苦し紛れな戦闘機風シルエットには、なんの説得力も感じられなかった。おまけに、レイズナーのアイデンティティともいえる風防(?)の中の両目も、Mk-2では継承されておらず、普通のメカロボットの顔の配置となっていたのである。

こんな駄メカをレイズナーの後継機と認めたくない。

作品が打ち切り終了となったと知ったとき、自分の呪いが現実になったのではないかと思ったりもした。

いまにして思うと、当時、それほどまでに「変形」というファクターが、ロボットアニメ作品に対して呪縛となっていたのだろう。

■リアルロボットは“変形してこそリアルロボット”となってしまった

日曜日の午後、F14トムキャットそっくりの戦闘機があれよあれよと変形してロボットに姿を変えたのは1982年のことだった。この「バルキリーショック」と、海外から逆輸入されるカタチでやってきたトランスフォーマーの大波は、ガンダムから始まったリアルロボットアニメブームの余波を享受していたロボットアニメ業界に衝撃をもたらしていった。

マクロスに続いて「超時空世紀オーガス(1983)」では、主役メカは4段変形。敵メカも3段変形。ファンタジーとロボットの融合という新機軸をもたらした「聖戦士ダンバイン(1983)」ですら、後半の主役メカ・ビルバインは変形。続く富野アニメ「重戦機エルガイム(1984)」でも、後半の主役メカ・エルガイムMk-IIが変形。その他、「モスピーダ(1983)」「メガゾーン23(1984)」など、変形を売り物にした作品が次々と登場し、「太陽の牙ダグラム(1982)」「機甲装兵ボトムズ(1983)」と変形しないリアルロボット路線を貫いてきた高橋アニメも、翌年の「機甲界ガリアン(1984)」ではついに後半で改造されたガリアンが変形合体するようになる。このガリアンに続く高橋良輔監督作品の新作が「青き流星SPTレイズナー(1985)」だったのである。同年すでに富野由悠季監督作品の最新作「機動戦士Ζガンダム(1985)」がスタートしており、こちらは“後半の主役メカ『ゼータガンダム』は変形するモビルスーツ”であることがひとつの売りとなっており、敵モビルスーツも次々と変形メカとして華やかな活躍を見せていた。

変形しないレイズナーにかかる重圧は相当なものだったのではないだろうか。

■1985年、“変形しなければならない”という呪縛の終焉

1985年という年は、ガンダム以降続いてきたリアルロボット路線という流れに、ある種のピリオドを打った年だったのではないかと思う。「Ζガンダム」と「レイズナー」が立て続けに制作された1985年を境に、ロボットアニメのあり方は変化していったのである。

翌1986年は「ガンダムΖΖ」以外にはこれといった変形リアルロボットアニメは制作されておらず、変形メカどころかロボットも登場しない、「王立宇宙軍」が劇場公開される。さらに翌年の「機甲戦記ドラグナー(1987)」では、主役メカは変形しない。後半パワーアップされるも、変形しないのである。

もっとも、ドラグナーは「飛ぶ」ということに新しいアイデンティティを見出した感があり、「銀河漂流バイファム(1983)」のリフターに端を発する“戦闘機的な羽を持ったロボット”の歴史を形作っていくことになるのだが、それはまた別の機会に研究してみようと思う。

“リアルロボットは変形しなければならない”という呪縛は、そこにはもう片鱗もない。

ガンダムの続編として期待されていたはずの「Ζガンダム」が相当な難解さを伴うあまりに、続編の「ガンダムΖΖ」では、リアルさからやや遠のいた形での変形・合体ロボに先祖返りしてしまった。どこにも変形する必要性の感じられなかったレイズナーが、戦闘機のできそこないメカに変形させられそうになり、さらにフィルムに姿を現す前に打ち切りとなってしまったという事実とともに、呪縛は消えていった。レイズナーはギリギリのところで「変形させれられてしまった」のだと思う。

■失われてしまった“変形”の本当の意味

そもそも変形とはなんだったのか。バルキリー以前に変形するロボットの始祖として、ライディーンとコン・バトラーVをあげてみたい。

ライディーンが変形するゴッド・バードは、ライディーンの必殺形態である。文字通り「神の鳥」に姿を変えることで、神秘のロボットであるライディーンが、さらに神話的な形態となって敵を討つ。ヒト(人型)がヒトならざるモノとなって、魔を絶つのである。

コン・バトラーVでは後半のパワーアップ形態としてグラン・ダッシャーが登場する。おそらくこれは超合金で遊んでいるうちに出てきた形態ではないかと思うが、前に倒してコロ走行させるだけで、ロボットだったはずのコンVが、重車両のようなパワフルな形態となる。これも、ライディーンの神話的な方向性から180度逆転してはいるものの、“ヒトがヒトならざるモノとなって魔を絶つ姿”である。

つまり、過去に変形するメカは、人型よりも上位の形態(モード)としての変形を実現していたのではないかと思えるのである。

バルキリーショックは、そんな“変形”が本来持っていた魅力を、吹き飛ばしてしまったのだろうか。

ビルバインは、ウィングキャリバーに変形する。エルガイムMk-IIは、ランドブースーターに変形する。Ζガンダムは、ウェイブライダー(という名の飛行メカ)に変形する。それぞれの世界観で、変形後の飛行メカのカテゴリは、人型メカをサポートする立場のメカニックであり、いわば、なぜか主役級のメカがサポートメカに“成り下がり変形”しているのである。

そんなものに、誰があこがれるだろう?

巨大ロボットは、自己の投影である。これは視聴者にとっても主人公にとっても同じことで、ダグラムにおいては主人公クリン・カシムは「ダグラムはぼくのすべてだ」とまで言い切っている。巨大ロボットは鋼鉄の鎧であり、無敵のカラダを手に入れたもうひとつの自分の姿なのである。戦いが激化することで、それまでの巨大ロボットのままではあやうくなるときに、さらなる強さを手に入れるために、ヒト(人型)がヒトならざるモノとなって、魔を絶つ。これが変形の醍醐味なのである。ヒトのカタチをしたものが、手足を本来なら動くはずのない方向に曲げ、伸ばし、縮め、ヒトならざる姿となってまで、勝利を手にしようとする。そのギリギリの痛みを超えたところに、“変形”はあったはずなのである。

■それでも、レイズナーが変形しなければならなかったのなら

レイズナーは珍妙な戦闘機になど変形する必要はなかった。通常兵器がまったく通用しないSPTであるレイズナー。それでもたった1機ではグラドスの侵攻を防ぐことができなかったレイズナー。レイズナーのみが使えた必殺モードとしてのV-MAXも、やがて敵側も扱えるようになり、窮地においやられていく…。もしこの状況を打破するファクターとして変形をもたらそうとするのなら、レイズナーはより上位の存在としての変形を選択するべきだった。ヒト(人型)がヒトならざるモノとなって、魔を絶ち、争いを終わらせる存在としての変形…。

それが、いったいどんな形状であっただろうか。グラドス創世の秘密という、あまりにも神話的な物語のなかで、より神話的な強さを伴ったメカニックが、どのような姿をしていたかをいまになって夢想するのは、エイジが地球に警告に来た1996年から10年が経過した今となっては、遅すぎた理解だろうか。

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posted by 多村えーてる at 20:13| 奈良 ☀| Comment(9) | TrackBack(1) | 駄目チネラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

MOLESKINの赤い奴

燃える男の赤色(違う)限定販売と聞いて思わず購入。赤いです。目にも鮮やかな赤色です。
ほぼ日手帳も9月から受付開始だし、来年の手帳はいろいろと楽しくなりそうよ?
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Moleskine Pocket Weekly 12mth Notebook 2007 Red (ハードカバー) [Amazon]
posted by 多村えーてる at 18:13| 奈良 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | DIARY | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月18日

小松左京『SF魂』

自分でも驚いたのだけど、小松左京氏の著書をいままで一冊も読んだことがなかった(!)。
知っているようで知らなかった、日本のメディアと万博の生き証人のような半生。日本でSFが根付いていく歴史の中には、いろんな人が貢献しているのだろうけど、その中でも小松左京氏の活躍、特に『日本沈没』のヒットというのは大きかったんだなぁと再認識。

あと、小松上京ってキャラクターを手塚治虫御大の漫画で読んだことがあったような…と調べてみたら、どうやら『鳥人大系』という作品だったらしい。実家にまだ残ってるかなぁ。

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posted by 多村えーてる at 19:20| 奈良 ☁| Comment(0) | TrackBack(1) | BOOKS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月16日

ぼくはいやだ…。

鈴置洋孝さんが亡くなられたという。言わずとしれたブライトさんの声をあてていた声優さんである。しかし、ぼくにとって印象深かったのは『無敵剛人ダイターン3』の破嵐万丈その人だったように思う。
『無敵超人ザンボット3』の感動さめやらぬうちに始まったダイターン3は、ザンボットとは一転してコミカルでスタイリッシュな作風。主人公も歳の近い少年からアダルトな青年へ(設定年齢は18歳だけど)。この変化にとまどいつつも、マッハアタッカーのくるくると変化する様子や、三段変形するダイターン3を素直にかっこいいと感じていた小学生だった。
破嵐万丈が抱えていた過去に気が付いたのは、少し後でアニメ雑誌の記事を読んでからだった。学生時代に再放送を見て、よくわからないままに、胸が締めつけられる気分になったのを覚えている。
1話で万丈のアシスタントとなった三条レイカは、アメリカンなイメージのお色気担当ビューティー・タチバナと比べると、落ち着いたお姉さんのイメージで、どこか引きつけられた。その声をあてていたのがセイラさんと同じ声優さんだと気が付いたのは、声優という職業に注目するようになったもう少し後のことだった。レイカ役の井上瑤さんも、もうあちらがわの人である。

劇場版ゼータ3作目『星の鼓動は愛』では、井上瑤さんの声は当然新録とはいかず、ライブラリ出演というスタイルでしのぐことになった。この先、セイラさんやブライトさんが活躍する新しいフィルムが作られるかどうかは分からないけれど、彼らの新しい声を聴くことはできない。それは少し残念なことだけれど、そうすることで、ゼータという作品もまた定着していくのかな、とも思った。

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posted by 多村えーてる at 19:03| 奈良 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 駄目チネラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

カーネーション『WILD FANTASY』

カーネーションのアルバムは特にそうなんだけど、歌詞カードを見ないで聴く。ひたすら繰り返し聴く。メロディーとかグルーヴから入る。そのうち、気になるフレーズが耳に残るようになって、気持ちがコトバを追いかけていくようになる。途中で、自分の勝手な思い込みで聞こえていたフレーズの正解が分かるようになったりして、だんだんと愛聴盤になっていく。

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posted by 多村えーてる at 18:44| 奈良 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | MUSIC | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

パーフェクト・アーカイブ「劇場版・機動戦士Ζガンダム」

TVシリーズをベースにして、新訳ゼータがどう変わったのかという視点を徹底した編集方針が興味深い。「●●は、こんなイメージが強いが、劇場版ではこんなカットやあんなカットが追加されていて、印象を新たにしている」といった、根気のいるコメントが随所にみられる。力仕事としてはなかなかのものではないだろうか。

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posted by 多村えーてる at 18:36| 奈良 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | BOOKS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月09日

HCM-Pro リガズィ

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(栄輝)>うん、これはいいリガズィだと思うよ。プロポーション、ディテール、可動どれもいい感じ。ヒジが90度ぐらいしか曲がらないって意見もあるけど、べつに気にならない。
(A機)>これがバックパックからビームサーベルを抜くとか言い出すと面倒なことになるわけですが…。
(栄輝)>バックパックがサーベルラックになってるって設定は、マスターグレードではじめて出てきた解釈だからちっとも気にならない。ビームの形状なんかはものすごいこだわって設定したくせに、肝心のビームサーベルがどこに収納されるかは考えてもいないなんて、いかにもブっちゃんらしいおおらかなデザインじゃないか。

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(A機)>スペースファイター形態もばっちり。固定用パーツのおかげで変形がしっかり決まりますね。
(栄輝)>その手の余剰パーツってあんまり好きじゃないんだけど、シールドのディテールだと解釈できる範囲だし、あんまり気にならないかな。こうしてあらためて見ると、スペースファイター形態といったって、頭はむき出しなんだな。ヘタに収納しようとしないいさぎよいデザインがまた味わい深い。俺って、そんなにリガズィ・スキーだったっけ?

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posted by 多村えーてる at 18:45| 奈良 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 駄目チネラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

1/100 MG ガンダムF91・その2

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(栄輝)>とりあえず組んでみた。
(A機)>む、肩おおきいですかやっぱ。
(栄輝)>大きいな。この雰囲気はなんだったかなと考えたら、ネオガンダムがこんな感じのシルエットなんだよな。肩がぐんと張って、足がスコーンとのびていて、腰回りなんかがちょっと落ち着かない(笑)
(A機)>すると、世間で言われているように、このプロポーションは種風のアレンジではないということですか?
(栄輝)>そこまで断言はできないけど、ボクのほしかったF91とはちと違うのは事実かなぁ。ここまで肩のボリュームを主張するのはF91らしくないというか。あともう少しだけ丸さがほしいな全体的に。とはいえ、これはこれでよくまとまってると思うよ。ただ、スラスターまわりの愛情のない処理はさすがにどうかと思う。こういうの、気にならないのかなぁ。
(A機)>さぁ、HGUCヅダのときは、メインのスラスターは見どころのひとつになっていたようですけど。
(栄輝)>F91のスラスターは角にアールが入っているのが特徴だろうに。おまけに、スカートまわりだけ中途半端にABSで造形して、肩のスラスターは白いまま。なんだか、ないがしろにされてる感があるんだよな。
(A機)>開発時の力の入れ具合なんじゃないですか。
(栄輝)>古くはダブルゼータのデコっぱちのハイメガ砲、サザビーのヘソビーム(笑)、ステイメンのテールスタビレータ……。俺がここの表現にこだわってこそなんぼだろ!と思っているところにかぎって、すごく適当に処理されていたりするんだよ。
(A機)>大丈夫ですよ。それって、どれもディテール表現の話ですよね。金型成型技術の精度は年々上がっているらしいですから、これからのキットは超絶ディテールになっていきますよきっと。
(栄輝)>そうか? じゃあ、次のクロスボーンガンダムはX型のスラスターがキモだから、あんじょうたのんまっせ。……なんて言うほど楽観はしてないよ実際は。
(A機)>あーもう、ネガティブな人だなぁ。

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2006年08月04日

1/100 MG ガンダムF91

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(栄輝)>いろいろ思うところはあったんだけどさ、いちおう発売日に買ってるのよ。でもって、ぼちぼちとだけど組み始めている。
(A機)>どうでした? 前に書かれていたこだわりポイントは。
(栄輝)>わはは。あれ書いた半日後には期待するのやめてたから。
(A機)>そりゃお気の毒に。
(栄輝)>もう少し手を動かして、組み終わってから、まとめてみたいと思う。やらないかもしれないけど。
(A機)>ポリキャップレスの、ABS関節採用ということで、いろいろと破損報告なんかもあがっていますけど。
(栄輝)>ABSのボールジョイント関節については、前にHCM Proアッガイのときにいろいろと学習したから、大丈夫。シリコンメンテナンススプレーをシュッとひとふきするだけで、まずねじ切るようなミスはなくなるんじゃないかな。

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(A機)>そういえばそんなことありましたね。
(栄輝)>腹部のボールジョイントは、そのままとりつけるとかなりギチギチなんだけど、先にスプレーしておけば安心。動きもスムーズだし、保持力もそこそこ保てるし。まだほんの少ししかとりかかれていないので、こんな感じ。

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(A機)>そういえばスラスターのフチを薄々攻撃してるんですよね。
(栄輝)>初めての薄々攻撃。なにが攻撃なんだかわからないけど、スラスターのフチがこんなに気になったのは初めてだなぁ。なにしろヒザの三角マークと、スカートのスラスターの厚みがほとんど同じだったりするもんなぁ。
(A機)>レビューサイトをみてると、区別なく仕上げているところもありましたよ。
(栄輝)>特にスカート前面のスラスターはABSパーツなので成形しづらいこともあって、それほど薄々にはなってないんだけど、あまりに愛のない造形は感心しなかったんでね。とはいえ、パテ持ったりして新造するほどのモデラー力はいまだ回復してないから、薄々攻撃はギリギリの突破口かと。ほんとうはもうちょっとふっくらしたカーブを描いていてほしいんだけど。
(A機)>このへんはアレですね。ハイザックのアーマーの角度と同じで、世間的にはあまり意識されてない部位なんでしょうね。ホント、因果ですねぇ。
(栄輝)>自分でもそう思うけど、いいじゃん。因果、大いにけっこう。なんて思ったりしている自分はまさに因果だわ。
(A機)>はい。

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posted by 多村えーてる at 17:50| 奈良 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | GUNDAM F90 & F91 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする