(栄輝)>身も蓋もない話なんだけど、そこに至る根拠って、よくよく考えるとあったような気がするんだよね。
(A機)>根拠?
(栄輝)>小説版の『逆襲のシャア』で、「ゼータはないのか?」って、ゼータガンダムの配備を要求してるくだりがあるんだよ。
(A機)>でも届いたのはリ・ガズィだった。
(栄輝)>そう。なんでアムロはゼータを求めたのか? ゼータがどういう機体かを、知っていたからだろ。
(A機)>でもそれはゼータ本編で…アムロはゼータには乗ってないですね。でもカミーユがゼータで活躍しているのは観てたわけですから、求めてもいいんじゃないですか。
(栄輝)>そこがポイントなんだな。ここでちょっと妄想にドライブかけて「アムロはゼータガンダムを操縦したことがあるから、ゼータのポテンシャルを知っていた。だから要求した」と考えてみたらどうよ。
(A機)>ううん、「アムロが乗ったゼータ」とは……、カミーユのゼータとは違う機体である、と。
(栄輝)>そういうこと。ゼータガンダムが破格の機体であったとして、たった1機しか建造されなかったという設定はどこにもないんだよな。考えてみろよ、あのSガンダムでさえ4機つくられたって設定があるんだ。ゼータだって2〜3機はあったと考えたほうがむしろつじつまがあるということだ。
(A機)>ちょっとまってくださいよ、そしたら、Ζガンダム3号機が発生する種をまいたのは、ほかならぬ富野御大将であるということですか。
(栄輝)>そういうことになるな。総監督が聞いたら怒り出しそうな理屈だけど、そういうすき間をきちんと用意してたっていうこと。
(A機)>ところで、アムロが乗ったのはゼータプラスじゃないんですか?
(栄輝)>いや、あれは「設定遊び」がいつのまにかキット化されたりして、「史実に組み込まれかけてる」だけの……やっぱ遊びだろ。たとえばさ、アムロがほんの数回テストフライトさせただけでも「アムロ・レイが乗ったゼータプラス」ということで喧伝したとか、そんなあたりが落とし所なんじゃねーかなー。

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