(栄輝)>いやー、HDプレミアムマスターは伊達じゃないわ。
(A機)>ほぉ、そんなにキレイですか。
(栄輝)>元々キレイなところはきちんとキレイに、そうでないところはそうでない様子をしっかりと。セルのキズまで映り込んでたってことをここまではっきりと見せてくれるとは思わなかったよ。
(A機)>えー? それって構わないんですか?
(栄輝)>構わないんだよ。それがあの劇場版なんだから。『めぐりあい宇宙』なんか特に顕著なんだけど、新規作画のカットはときおり気味が悪いくらいにクリアな画質で、テレビ本編カットと新作カットが1カットごとに切り替わったりするのがあの劇場版だったんだから。それがまたなんともいえない高揚感をもたらしてくれていたんだよ。このDVDはそういった当時の雰囲気まで再現しているような、手触り巻のある映像体験を提供しているといえるな。
(A機)>当時のことはよくわからないんですけど、記憶によって美化されているところとか、いろいろ時間経過で補整されてるもんじゃないんですか?
(栄輝)>うん、そういう時間が醸してくれた部分を超えて、当時のあの気分がタイムスリップしたみたいに引き出されてきたよ。たとえばさ、映像としてのガンダム体験っていうのは、いま言ったとおりなんだけど、耳から入ってくるガンダム体験は、俺にしてみればテレビ版3枚目のLPレコード『アムロよ…』なんだよな。劇場版とテレビ版って、当然だけどアムロのセリフとか、間の取り方ひとつとっても微妙に違うわけよ。だから劇場版でアムロが大事なセリフとスルスルと語っちゃうところとか微妙な差異って、けっこう気になってた。そんな気分まで思い出させてくれたんだよ。これは以前出た5.1ch新録版のときは思いも寄らなかったことだなぁ。
(A機)>とにかく買ってよかったと。
(栄輝)>うん、これはバンダイの技術の成果だと思う。今後、次世代DVDに以降していくともっと高画質でハイクオリティなバージョンがリリースされるのだろうけど、わが家の環境がそこまでステップアップするのはもう少し先のことだし。DVDフォーマットとしてはめいっぱいのクオリティ引き出してると思う。
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