2008年04月30日

長月みそか『HR〜ほーむ・るーむ』第2巻

1巻を読んだときに、『あずまんが大王』が開拓した4コマ形式による面白カワイイ学園ライフの後継者、「ポストあずまんが大王」的な作品として上質な一本といったことを書いた『HR〜ほーむ・るーむ』。その第2巻が出たので早速読んだ。どうやら2巻で完結のようである。

「中学生の頃の複雑な心境って、なるほどこんな感じかな」と書いてしまうと、本当にミもフタもないんだけど、登場人物の心境がちらりちらりと見え隠れするように展開していく姿は、じれったくもあり、むずがゆくもあり、たしかに十代の恋とはこんな感じであっという間に流れていくものだったかもしれない……なんて感じ方をするのは、自分が中年親父になってしまった証明でしかなくて少々つらい。

あわただしい日々のままに、中学生活は終わり、高校生活も一年間過ぎて、物語は終わりを迎える。2巻でキレイにまとまったな、と思う。

カラー口絵の登場人物一覧を見て、キャラクターの名前が日本の文学作家をもじったものだとようやく気がついた。「北原と中原って、なんでそんな区別しづらい名前つけるかね?」と思っていたけど、そういうことだったのかぁ。

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posted by 多村えーてる at 19:27| 奈良 | Comment(0) | TrackBack(0) | BOOKS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月28日

Figma Fate/stay night セイバー 甲冑Ver.

文字どおりあっという間にお店から姿を消してしまったセイバーさん。評判も上々の様子。Amazonは二次出荷分が5月17日に入荷予定。

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posted by 多村えーてる at 19:41| 奈良 | Comment(0) | TrackBack(0) | 駄目チネラ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

映画クレヨンしんちゃん ちょー嵐を呼ぶ金矛の勇者

本郷みつる監督作品ということで、期待半分、覚悟半分。
いやはや、いろんな意味で本郷作品でしたよこれは。

しんちゃんの作画までがどことなく本郷監督時代の顔つきになってるのが印象的。少なくとも最近のテレビシリーズとは違う感じで(スタッフまでは研究してないから意図的なのかどうかはわからないけど)。

初期の本郷監督時代の映画って、いちばんしんちゃん人気の高かった時代なので観客動員数はすごいんだけど、いまみるとちょっちつらいんですよ。間が持たないというか。少なくともカウチポテトにはむいてない。本当監督ってダンドリとか組み立てとかさえ嫌ってるんじゃないかってくらい、その場その場のネタで突っ走っていくところがある。ドラマツルギーをどこまで薄味にしてもドラマツルギーたり得るか挑戦してるんじゃないかってくらい。その薄まりきったところでクライマックスにイテマエ!とばかりに突っ走るから、なんだか映画としておもしろかったような錯覚をおこさせる、それが本郷マジック。そんな作風だから、テレビ作品の最初の1クールのつらいことといったら(笑)。

『キンポコのゆうしゃ』も、そんな本郷メソッドがピタリあてはめられていて、とにかくもう、いまどうなっているのか、映画がどこにむかっているのかも分からないくらいの低空飛行。日常描写の積み重ねが、いつもの日常なのか、ちょっと狂ってるのかも分からなくなってきたときに、一転、決定的に狂った状況が描かれて、登場人物も観ている我々も「ええー!?」となって、物語が急加速。そこから二転三転する様子は、本郷監督の真骨頂……なんだろうな。そういった、ドラマとしての不安定さが何よりもこの作品の不気味さにつながっているのが本作の特徴。夜中に一人目が覚めたしんちゃんが、どこか不思議空間になっている夜の春日部市を徘徊する様は、クレイジーさと無邪気さと世界の不安定さと自由さと……とにかく怖いだろそれ。

(クレしん映画を理解するためのサブテキスト決定版)
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以下ネタバレ含む続きはこちら
posted by 多村えーてる at 16:56| 奈良 | Comment(0) | TrackBack(1) | DIARY | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版 : 序 全記録全集』

DVDと同時リリースで準備が進められていたが、少々遅れているようだ。

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posted by 多村えーてる at 16:27| 奈良 | Comment(0) | TrackBack(0) | BOOKS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月25日

高千穂遥『自転車三昧』

『自転車で痩せた人』ですっかりロードのイメージができあがっていた高千穂氏だが、いちばんよく乗っているのはママチャリだった(!)。

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posted by 多村えーてる at 20:01| 奈良 | Comment(0) | TrackBack(0) | BICYCLE | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月21日

岡田斗司夫『オタクはすでに死んでいる』

とどのつまりは、浸透と拡散、人が群れていく中での盛衰はオタク大陸にも適用された、というただそれだけのことなんだろうね。オタキング岡田斗司夫氏はオタク大陸は例外的にずっと続いていくと信じていた、と書いているけど、それは当事者だったからそう思いこみたかっただけで、やがて崩壊するものであろうことは予感していたはず。現に『ぼくたちの洗脳社会』でも最終章でそういった感じで世界はゆるやかに衰退していくと予見していたわけだし。とはいえ、それからわずか十年あまり。思いのほか早く消滅した。あっというまだった。それでも十年もったのは、この世の春としてはむしろ長いほうだったのだろうか。

オタクの世代論としては、「第一世代=特撮世代、第二世代=アニメ世代、第三世代=エヴァ直撃世代、第四世代=それ以降」だと思っていたけど、ガンダムまでが第一世代で、エヴァが第二世代に再分類されていた。過去は圧縮されていくものだから、それはそれでアリか。

今38歳から43歳くらいまでがヤマト〜ガンダムのアニメ世代と思うんだけど(うさんくさいアニメやうさんくさい世の中とつきあってきたギリギリ最後の世代。もう少し下のガンダム世代とはちょっと違う)、この世代に属するぼくは、少し前の世代の先輩たち(岡田斗司夫氏やロトさんの世代)が地ならしをしてくれるから、世の中がどこに転んでいったとしても、上の世代の最後尾についていけば愉快に老後も暮らせると思い込んでました。ところが近頃、上の方たちの雲行きがどうも怪しくなってきた気がする。個々の活躍はあいかわらずおさかんなんだけど、全体の動きとしては、どうも変な方向に向かっている。なりをひそめてしまっている感じ。愉快な国づくりはしてくれそうにない予感。先輩たちは、その沈みゆく船からさっさとどこかへ行ってしまったのかもしれない。

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新潮文庫で再度文庫化された『オタク学入門』の巻末で、オタキングと富野御大将の対談収録。ガンダムは現代の神話になった云々はとってもよくわかる。それはともかく富野さんは新作やってるのかしらん。『リーンの翼』のノベライズを手がけているという話もあったけど、難航してるのかなぁ。

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posted by 多村えーてる at 19:15| 奈良 ☀| Comment(0) | TrackBack(1) | BOOKS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

日本版iPhoneは日本専用モデル?

『Macintosh名機図鑑』のPowerBook550cのページの一文が気になって仕方ない今日この頃。
今ではアップル社がiPhone以外に日本専用モデルを用意するなど考えられないが、そんな時代もあったのである。
Xデイは思ったよりもスグそこまで来ているのかもしれない。

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ラベル:ipod iPhone
posted by 多村えーてる at 19:05| 奈良 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 嘆きのデジタル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月03日

大谷和利『Macintosh名機図鑑』

歴代マックの長所を愛情あふれる切り口でとりあげたなんとも大谷さんらしい企画の本。アイテム写真はプレーンな撮影になっているので、ビジュアル的なインパクトは控え目だけど、それぞれのマックの位置付けや背景を振り返るのはなんとも楽しい。

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一方、こちらはスティーブ・ジョブズという人物について暖かい目線で綴られている。単なるよいしょでなく、長年見守り続けてきた対象だから、こうした本が上梓できるのだろう。この優しい視点は、大谷さんだから書けるんだなぁと思う。

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posted by 多村えーてる at 20:05| 奈良 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | BOOKS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする