1巻を読んだときに、『あずまんが大王』が開拓した4コマ形式による面白カワイイ学園ライフの後継者、「ポストあずまんが大王」的な作品として上質な一本といったことを書いた『HR〜ほーむ・るーむ』。その第2巻が出たので早速読んだ。どうやら2巻で完結のようである。
「中学生の頃の複雑な心境って、なるほどこんな感じかな」と書いてしまうと、本当にミもフタもないんだけど、登場人物の心境がちらりちらりと見え隠れするように展開していく姿は、じれったくもあり、むずがゆくもあり、たしかに十代の恋とはこんな感じであっという間に流れていくものだったかもしれない……なんて感じ方をするのは、自分が中年親父になってしまった証明でしかなくて少々つらい。
あわただしい日々のままに、中学生活は終わり、高校生活も一年間過ぎて、物語は終わりを迎える。2巻でキレイにまとまったな、と思う。
カラー口絵の登場人物一覧を見て、キャラクターの名前が日本の文学作家をもじったものだとようやく気がついた。「北原と中原って、なんでそんな区別しづらい名前つけるかね?」と思っていたけど、そういうことだったのかぁ。
長月みそか『HR〜ほーむ・るーむ』第2巻[Amazon]