「とにかくあらゆるガンダム作品が網羅されている」「センチネルやF90などのプラモ企画などもフォローしてくれている」「放送時期、スタッフリスト、サブタイトルリストなどの作品スペックも収録」等、ちょっとしたことを確認したいときに、とにかくこの一冊をひもとけばほとんどのことが解決するのであった。
『ガンダム画報2』は、前作刊行後の十年間の作品を同様のスタイルでまとめた一冊。したがって、「ほとんど網羅されている」ということが本書の最大のメリットとなる。現時点での最新作である『機動戦士ガンダム00』まで収録されているのがありがたい。

『ガンダム画報2』[Amazon]
それにしても膨大な点数である。前作が最初のガンダムからの二〇年間を扱ったのに対して、本書は半分の十年にすぎない。しかし掲載するべき情報件数は倍増では済まなくなっている。そのしわ寄せは確実にあって、ものによっては図版は極小サイズとなっている。作品情報に関しては、サブタイトルリストが省略されてしまった。
また、『アドバンスド・オブ・Ζ ティターンズの旗の下に(いわゆるA.O.Z)』は、登場MSの無限変化とも言えるバリエーションが特徴であったが、それらの紹介はばっさりと省略されてしまった。机上プランだけのMSはともかく、本編で活躍した機体についてはせめてフォローしてもらいたかったところ。
その他にも、ゲームオリジナルのMSの投入はGジェネレーション系列のゲームタイトルでは定番となっているが、これらも各作品から2〜3体ずつの紹介に絞り込まれている。
ともあれ、この十年の爆発的な広がりをみせたガンダムシーンの全容はほぼ網羅されているわけで、その全体像をコンパクトにまとめたという点で、その編集作業の困難さも含めて、ありがたい一冊なのである。少なくともわが家においては、前作に続いて、なんだかんだとひんぱんに手に取る本、となることは確定事項なのだ。
ラベル:ガンダム