(栄輝)>昨日の続きなんだけどさ。キーワードは「一巡した」と「オタクのものでなくなった」の2点かと。
(A機)>えーと、ハイコンプロがですか。
(栄輝)>がっちり関係あることなんだけど、『オタク大賞2004』で、「ガンダムSEEDがキャラ人気で盛り上がっていたりするのは、最初のガンダムでいちばんはじめに火がついたのは女性ファンによる美形キャラ人気だった、ようはガンダムは一巡したんだ」という指摘があって、すごーく納得したのね。
(A機)>なるほどハイコンプロは、かつてのハイコンプリートモデルから一巡して出てきた商品であると、そういうことですか。HCMって、バリバリのガンプラ少年にはあまり関係ない商品だったかもしれませんね。
(栄輝)>それもあるし、「ガンダムSEEDでガンダムはようやくオタクとは関係がなくなった」という指摘にもすごーく納得しちゃったのよ。御大将がかつてインタビューで「SEEDでガンダムはプログラムピクチャーができるようになった」とコメントしていたんだけど、ああ、そういう意味だったのかと。
(A機)>んーと、ガンダムSEEDよりもキングゲイナーを楽しんでいたとか、そういうことですか?
(栄輝)>そういうことでもあるんだけど、フィルムに対するいろんなものたりなさがあるにもかかわらず、そういうのと関係なくヒットしてしまう、売れてしまうという事実に、絶対的なオタクの原理とは無関係な市場が形成されていることを感じるわけよ。
(A機)>ああ、バスターガンダムはアウトレンジから超長距離射撃を行う、みたいな設定があるにもかかわらず、劇中ではそれが活かされないでバンバン大砲撃ってるだけでも受けてしまうっていうアレですか。
(栄輝)>たとえば、お気に入りのロックバンドがどんどんヒットして、メジャーになっていくにしたがって、退屈な無難なアルバムを作るようになって、にもかかわらずどんどん売れていく、みたいな。ようは乖離現象だな。
(A機)>ガンダムもSEEDでそこに辿り着いたわけですね。で、ハイコンプロもそうである、と。
(栄輝)>件の本では「いまガンプラを買っているのはカトキハジメのファンだけ」という、とてつもない極論が載っているんだけど、ハイコンプリートモデル・プログレッシブがカトキ監修でない理由も、そういうことなんだろうなと思うわけ。だから、ハイコンプロってヒットすると思うよ。俺も試しに買ってみるつもりはあるし。でも、これから先のガンダムや一年戦争は、若い連中に譲ることになるんだろうなぁと思う。俺は俺の宇宙世紀を暮らしていくから。
(A機)>なんだか、せつないお話しですね。
(栄輝)>ガンオタ生活が終わるわけではないけれど、市場に出回る比率としては、ガンオタと関係ないコンテンツの量が増えていくという、それだけのことだよ。
2004年04月12日
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