
はるか二〇数年の昔、「青木俊直第一作品集」と記されたその単行本『なすのちゃわんやき』を初めて手にした時の衝撃はいまも忘れない。漫画とはこんなにも自由に表現していいものなんだと、その本は教えてくれた。それから幾星霜、アインシュタインやウゴウゴルーガやポケモン絵本を越えて、ついに青木俊直さんのオリジナル作品の単行本が刊行されました。ああ、本当に長生きはするものです。死んだ友人にもいますぐ報告に行きたい気分。
連載第一回目が掲載されたときは、掲載誌の「まんがタイムジャンボ」を探して回ったものです。じつは雑誌はそのときしか読んでいなかったので「漫画家デビュー前の純情少女が、イケメン担当者にそそのかされてエロ漫画を描かされているコメディ」だと思い込んでいました(笑) まさか「おかっぱ眼鏡オンナのマッドサイエンティストが巨大メイドロボで世界征服を企む物語」だったなんて!

青木俊直『なのはなフラワーズ』第1巻[Amazon]
青木氏、5月末の大阪コミティアに来阪・出店というインサイダー情報あり