[Amazon] [bk1]
きちんと発売されました。ドトウの展開です。あーこっちに行くのかぁ、という感慨と、ジャンクぎりぎりの展開。おもわずページをめくるのが怖くなる、でもめくらずにはいられない。
ちかごろ、ヒドイシチュエーションをリアルに描く駄作が世に蔓延しているが、ウエダハジメのジャギーのような描線で描かれる物語のほうが、よほど心にグサリとくる。
Qコちゃん以外の「おにんぎょう」の秘密が明らかになって、その頂点に君臨するのが「AAコ(ああこ)様」。そこまで御大将へのオマージュかますかと、ちょっと感心した。
本作は残念なことに、完全に空中分解したままラストを迎えてしまう。時間切れ、という印象が強い。衝撃的な、ラストページは、きちんと終わる物語以上に読む者の心に入り込む。くそっ、とんでもないものをみせられてしまった、くそっ、そんな感想しか浮かばなくなってしまうほどに。それがウエダハジメの計算だったとしたらと思えてしまうことが、とても悔しい。きっとそんな立派なもんじゃない。連載が打ち切られて、単行本の発行が何ヶ月も遅れて、最後のリミットをオーバーしてギリギリでっちあげられた原稿にすぎないのだ、そう言い聞かせて本棚に戻す。
ポップなデザイン、斬新なアイデア、いいものがこれだけあるのだから、いっそアニメ化してしまえばいいと思う。アクの強いところは徹底的に抜き取って、「Qコちゃん」のキュートなデザインを抽出して、萌えアニメにしてしまえばいい。ちっちゃな食玩やガシャポンフィギュアでQコちゃんたちが発売されればいい。
2004年12月22日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック