2005年11月05日

『語ろうZガンダム!』

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ゼータガンダムという作品を語るのは難しい。(いわゆる)ファーストと比べても、作品が成立した時代背景が複雑になってるし、その結果としての作品の内容と評価も複雑になっている。世代毎の受け止められ方も驚くほど乖離している。おまけにこの二〇年間で評価の浮き沈みも相当なものだ。

ぼく自身、極私的なゼータ語りをいくつもエントリーしているけど、包括的にゼータをとらえるのは難しく、また、そこまで付き合うのはいかがなものか?とも考えてしまう。ゼータとはそういう作品なのだ。

ともあれ、二〇年の時を経て甦るゼータを前に、いろんな人が熱く語っている姿は、それだけで面白い。

じつは、「本当はゼータガンダムなんかよりももっと評価するべき富野作品、いっぱいあるよね」と思っている。が、あの苦くて生き辛かった時代を反映した「機動戦士Ζガンダム」という作品がこうして甦ることができるなら、そのことをフラットに受け止めるのもわるくはないだろう、とも。
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梶尾真治『精霊探偵』

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この手の「幽霊モノ(?)」に慣れている人だと、主人公の秘密なんてのはスグに気が付くのかもしれないけど、ほとんど免疫のなかった自分にはなかなか面白いどんでん返しだった。しかし、その彼らの選択はどこか苦くて、手放しで喜べるものではない。それはたぶん、死というものが間違いなく間に挟まっているという事実によるものだろう。
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2005年09月08日

西島大介『ディエンビエンフー』

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西島大介が提示するイメージは壮絶で静謐である。

ぼくは彼の作品に対する言葉を持たない。ときおり「チクショウ」と思い、ときおり「ズルイ!」と思う。好きな作家ではない。むしろ嫌いだ。でも、だからこそ読まずにはいられない。
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2005年09月06日

原作:滝沢一穂、作画:近藤ゆたか『剛神 大江戸超神秘帖』

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サイバーコミック連載当時は、ちぃとばかし読むのに時間がかかった。なにしろ絵柄は独特だし、漢字は多いし(苦笑)、サイバーコミックの中ではあきらかに異質で、いったいどういう物語なのか、どう読めばいいのか図りかねていたのだ。

いつだったか、意を決して、通して読んでみて、はじめてその作品の魅力に気が付いたのだった。それでもまだ、「これは江戸時代を舞台にウルトラマンをやろうとしているのだろうか?」ぐらいの理解度でしかなかったのだけど。

チクマ秀版社のセレクトには毎回うならされる。値段にもうならされるのだが(笑)
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福井晴敏&樋口真嗣『爆発道場』

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四〇歳間近にして、こんなおバカな本をださせてもらえるっていうのは、すごく幸せなことだと思う。ってゆーかうらやましい。
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2005年09月02日

あずまきよひこ『よつばと!』第4巻

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ジャンボの時代だな。

年齢の近いあさぎが憧れの人。相手にされず。
女子高生のふうかに対しては、ガキんちょ扱い。
小学生のえなやみうらには、お兄さん的立場。

あさぎとお近づきになりたいジャンボですが、実際に交流する機会が一番多いのは小学生たち。小学生たちに対して倒錯した視線を持たないさわやかガイだから、真剣になって子供たちの相手をする。本気で張り合ったりもする。働いているけど、友人の家にふらりと遊びにでかけるくらいのゆとりがあり、友人宅でゴロゴロすることもあれば、時にはアウトドアもばっちりこなす。

思うに、ジャンボっていうのは三〇前後の独身男性の理想像として描かれているんじゃないだろうか。
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2005年08月11日

慶応義塾大学佐藤雅彦研究室・佐藤雅彦・中村至男『任意の点P』

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佐藤雅彦のワークは嫌いじゃないけど、もうお金おとさなくてもいいだろうと常々思っていて、彼の新刊などからもすっかり遠ざかっていたのだけど、立体視の本となれば手を出さないわけにはいかない。脳内リゾートには目がないのだ。

テトペッテンソンを彷彿とさせる幾何学的な立体構成が、脳の中で三次元の奥行を獲得する。

夏のリゾートには縁がないけど、ぼくには脳内リゾートがある。
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2005年08月10日

梶尾真治『波に座る男たち』

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カジシンの新刊である。読み始めた頃に頭に浮かんだキャラクターは、荒木飛呂彦。第4部のヤンキーたちのイメージである。それが、スラップスティックな展開にクスクスと笑っているうちに、江口寿史のキャラクターにすり替わっていく。ああ、おもしろい、おもしろい。ふとしたきっかけでヤクザたちがクジラ捕りにでかける。SFではない。ありえない話とも思えない。しかし、これは現代のファンタジーである。登場人物のキャラクターがしっかりと立っている。読み進めるうちに、江口寿史のキャラクターたちが、いつのまにか、今度は、ゆうきまさみのキャラクターに入れ替わっていた。そんな雰囲気の作品である。きっと映画化されるだろうな、とも思う。すでに、そんな話が動いているかもしれない。

SFで泣かせてきたカジシンが、SF的な道具立てを一切使わずに極上のエンターテインメント作品を送り出してきた。これはSFとの別離宣言なのだろうか。そうではないだろう。SF的な道具立てなんて持ち出さなくても、これだけの物語が、クジラを捕ったり食ったりしようということが、日本の伝統的食文化を任侠の人たちが守ろうと立ち上がることが、呑気なヤクザたちが、過激な自然保護団体の急先鋒だった男に訪れる変化が、もはやセンスオブワンダーな出来事なのだということではないか。

作中に、チャナ症候群という奇病が登場する。これは、名作『クロノス・ジョウンターの伝説』に登場する架空の病気である。強いてあげるならば、この奇病を物語のバックボーンに持ってきたことが、かろうじてSF的道具立てである、と言えるかもしれない。が、正直、そんなことはどうでもいい。これだけおもしろく、ドキドキする作品を届けてくれたのだから。
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2005年07月16日

漫画夜話、永島慎二の回を再放送

7月18日(月)00:00から。BS2にて。
亡くなられてから新聞等で取り上げられるまで一カ月もかかったのは、公表しないでほしいという本人の遺志によるものだったようです。

夜話再放送『永島慎二』(夏目房之介の「で?」)
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2005年07月12日

さよならダンさん

7月6日の朝刊に、永島慎二さんの訃報をみつけた。6月10日に心不全で亡くなっていたという。どうして一カ月も経ってしまったのか、理由は書かれていなかった。人知れず亡くなっていたのか、それともメディアに公表されなかっただけなのか…。

小学2〜3年生の頃、兄の部屋に忍び込んで、こっそりと取り出すのが、「チャレンジ」という学習教材だった。そこに掲載されている漫画を、ぼくはドキドキしながら読んだ。『独りくん』というタイトルだった。ぼくにとって永島慎二とは『旅人くん』でもなく、『フーテン』でもなく、『漫画家残酷物語』でもなく、『青春裁判』でもなく、『少年期たち』でもなく…、まず、この『独りくん』だったのである。

週刊少年チャンピオンでまだドカベンが連載していた頃で、わが家では水島新司も人気があったが、水島新司と似て異なる永島慎二の名前は、小学生の時分からさりげなく刷り込まれ、その後も、つかず離れず、いまあげたような作品たちが(そのほかにもたくさん)ぼくの心にクサビを打ち込んでいくのだった。ときには、どうしようもないやるせなさとして。ときには、とめどなくあふれる涙として。そしてときには、まったくの時代錯誤として。

少年時代に『独りくん』や『少年期たち』を読むことができたように、大学生になって、またしても心にクサビを打ち込む作品にであうことになった。それは、

『そのばしのぎの犯罪』

全2巻の単行本を手に入れるも、読み終わるまでにずいぶんと時間がかかったことを覚えている。とにかく、だんだんと読み進めるのが恐ろしくなって、何度も読むのを中断してしまっていたのだ。夏の暑い日、眠れない夜に、傾いた下宿でその本を手にとって、何度も息を詰めて、自分はこの先どうなっていくのだろうと考えたことを思い出す。そんな調子だったから、通しで読み終えたのは一回きり。だけど、忘れられない作品になってしまったのです。

大切に持っていたはずの単行本が、どこで、どういった経緯で、自分の手元から失われてしまったのか、今となっては思い出すことができない。「いつか、また読み返す」という決意を秘めたまま、段ボール箱に詰め込まれていたはずのその本が、なぜか今みあたらない。

青年漫画の“教祖”、永島慎二さんが死去
永島慎二氏が死去 私小説的漫画で一時代築く

ダンさんの比較的後期の作品『銀河鉄道の夜』が、電子書籍コンソーシアム実証実験のときの約六千冊の中に含まれていたのを見つけたときは驚いたなぁ。永島慎二作品は、いちはやく電子書籍にもなっていたってわけ。まるで出版社の売れないバザーのような作品リストの中で、そのタイトルだけが輝いて見えたものだった。
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2005年06月27日

今月の書籍

今月はなんとなく勢いでいろいろと買ってしまった。以下順不同。

『教えてください。富野です』
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で、『富野に訊け!』[Amazon]はなぜかまだ買えていない。

『Ζ BIBLE』
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『映画「ローレライ」画コンテ集』
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没コンテの中にはフリッツも登場していたりするわけで、フィルムとして成立しなかったアレやコレやの妄想ノート。

『宮武一貴マクロス&オーガスデザインワークス』
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宮武氏らしい膨大なコメントがうれしい。

『ミクロマンパーフェクトワークス』
ミクロマンパーフェクトワークス [Amazon]

この一年くらいでいくつかのミクロマン本が出たけど、ミクロフォース以降のミクロマンに関しては、本書が文字通り決定版。ハシラにまで詰め込まれたコメントの数々や、デザイン画など、読めば読むほど手元のミクロマンを手に取りたくなるというマジカルな一冊。ホントにこの一冊で一カ月は語り続けられるだけのネタが仕込まれていると思う。

追記:bk1が春にリニューアルして、従来どおりのリンクが無効になってるっぽい(本のページには飛ぶけど、アフィリエイトが機能しないっぽい)。どうするのが正解か、調べる時間がなくてほったらかし。
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2005年06月04日

坂口尚『月光シャワー』

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このSF短編集に収録されている『遠いささやき』こそが、ぼくが坂口尚を意識した最初の作品だったと思う。たしか「ポップコーン」という雑誌でみつけたのだった。マセガキだったぼくは、ポップコーンなる右側から日本の漫画、左側からアメコミが掲載されている不思議な漫画雑誌を立ち読みし、その作品に出会ったのだった。

そのあと、同じ本屋さんで単行本『星の動く音』を見つけ、加速度的に坂口尚に心酔してしていくのである。

どれくらい気に入っていたかというと、学生時代に撮った8ミリ映画のタイトルに『星の動く音』と付けたくらい。内容はまったく無関係だったけど。

写真を切り張りしてポスターまで作って、部室に張り出して悦に入ったりもしていたっけ。そのとき無理矢理に英語タイトルもつけた。『Whisper of Stardust』などというインチキ英語。これって『遠いささやき』を意識して付けていたんだろうなぁ。
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2005年04月21日

島本和彦『卓球社長』

(栄輝)>うはは、卓球社長はおもしれーなー。
(A機)>ぼくこの作品しりませんでした。
(栄輝)>ビックコミックじゃなぁ。雑誌連載はほとんどノーチェックだからしかたないや。にしても、いい作品だなぁこれは。たのしくて、ばかばかしくて、熱い。ひたすら熱い。
(A機)>なのに卓球。人生は卓球。このとりあわせはすごいですね。
(栄輝)>俺もいつかはガンプラ社長に…。

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2005年04月19日

逆境ナイン復刊

(栄輝)>逆境ナインはいつ読んでもおもしろいなぁ。
(A機)>映画版はどうなんですかね。
(栄輝)>2巻のカバー絵の月田クンがあからさまにイマドキの女子高生な体型で描かれるのがイカニモ。
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2005年03月05日

吾妻ひでお『失踪日記』

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小学生の頃、週刊少年チャンピオンを読み始めたときに連載していたのが『チョッキン』で、その頃から吾妻ひでおのことが気に入っていたから、吾妻ひでお作品との付き合いはけっこう長い。秋田書店の漫画文庫で『やけくそ天使』をみつけて、吾妻ひでおってことで手に取ってみると、とってもアダルトな内容で面食らったり。『やけくそ黙示録』や『チョコレートデリンジャー』あたりがお気に入りなのは、いわゆるロリコンブームやら何やらよりも、少し前の吾妻ひでおが好きだったからなんだと思う。実際、『ななこSOS』なんて、ななこのかわいらしさは素晴らしいのかもしれないけど、話自体はわりとどうでもいいものが多かったよね(笑)オレンジのダンシングまぶしいわ。
 
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2005年02月23日

音楽産業廃棄物 Rev.2.0 v2005(仮題)

復刊ドットコムで、仮予約が500部に到達したら発売決定だそうです。

ん〜そういえばそんな本がでていたような…。記憶あいまいだなぁ。アルバム「音楽産業廃棄物」が出た頃は、すっかりこちらのスタンスがロートル化しちゃってて、買って聴くけどそれだけってな状態だったからなぁ。
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2005年02月12日

よつばとひめくり2005

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10日発売だったのを忘れていて、昨日あわてて確保しました。
「よつばと!」は使えるカットが少ないからか、100点以上の描き下ろしがあるようです。もっとも、なかにはよつばが描いたひどいらくがきもあったりするのだけど(笑)
我が家の机では春までは「ひめくりあずまんが」が活躍しているわけですが、4月からはよつばにタッチ交替。大阪は遠くになりにけり。
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2005年02月08日

機動戦士Ζガンダム ノスタルジア -Believe in a sign of Z ?-

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2940円で2月下旬発売予定。以前発売された『聖戦士ダンバインノスタルジア―Do you remember the tale of Byston Well?』と同様の編集形態なのかな。ダンバインのときと比べて千円も安い価格になっている(ダンバインは3990円)のは、販売部数がそれだけ多いからか、それともページ数が少ないからか…。
 

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2005年01月25日

長谷川裕一『機動戦士クロスボーン・ガンダム−スカルハート−』

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近年、コンスタントに描かれてきたクロスボーンガンダムの続編・外伝を一冊にまとめた単行本。GFF F91のリリース時に、ハリソン大尉のネイビーブルーのF91はカラーリングが変更になってしまったのだが、GFFの画稿発表以前の作品は(わざわざトーンを削って)カラーを修正しているのが芸コマというか(バンダイの要請というか)なんというか。

GFFのクロスボーン・ガンダムX1は、わりとお気に入りの1体だが、なぜかデザイン優先のリファインが施されており、本編で活躍した内蔵武器が消失していたり、若干残念なところもある。F91のほうは、「ボクの中の最高のF91」と大きくかけ離れた造型がどうにも残念ポイントで、シーブックのF91しか買っていない。

ハリソン大尉の機体は、クロスボーン本編では全身ネイビーブルーだったのが、GFFの組み替えギミックの都合でカラーリングが変更になったわけだが、この配色はなかなかにPOPな感じがして、個人的にはアリだと思っている。

単行本にまとまったことで、トビアの活躍も一段落ついてしまったようだが、クロスボーンガンダムの頃の宇宙世紀は、まだまだ遊べるのではないかと思う。長谷川氏ものびのびと描いているのが紙面から伝わってくる。もう1冊分くらいは、続けてほしいな。
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2004年12月22日

ウエダハジメ『QコちゃんTHE地球侵略少女』第2巻

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きちんと発売されました。ドトウの展開です。あーこっちに行くのかぁ、という感慨と、ジャンクぎりぎりの展開。おもわずページをめくるのが怖くなる、でもめくらずにはいられない。

ちかごろ、ヒドイシチュエーションをリアルに描く駄作が世に蔓延しているが、ウエダハジメのジャギーのような描線で描かれる物語のほうが、よほど心にグサリとくる。
 
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2004年12月10日

ふくやまけいこ『東京物語』文庫化

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いまとなっては何が気に入らなかったのか自分でもわからないけれど、この『東京物語』は当時、途中で単行本を買うのを止めてしまったので、どういう結末に辿り着いたのかまるで知らない。どうやら手元にも残っていないようだ。

書物や物語というものは、出会うべき時期というものがある。たぶん、あの頃の自分にとってこの作品はそうではなかったのだろう。新鮮な気持ちで、読み返したいと思う。

来年にかけて『サイゴーさんのしあわせ』などいくつかの作品が文庫化されるようだ。
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2004年11月25日

ウエダハジメ『QコちゃんTHE地球侵略少女』第2巻

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(写真は1巻、リンクは2巻)

12月末に延びた模様。2回目の発売延期。今月発売予定が、ちっとも書店に並ばないのでおかしいなと思っていたらこれだもんなぁ。

今月はいろいろ発売されたんだけど、気持ち的にはQコちゃんにフォーカスをあわせてたので、肩すかしくらった気分なのだわ。

その筋の人たちの話しでは、冬コミに専念していて遅れてるんだろうとのこと。あーもうプロ根性のない作家はこれだから。
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2004年11月11日

梶尾真治『未来(あした)のおもいで』

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カジシンの書き下ろし長編。先月発売されていたらしいのを捕獲。読む前から目がウルウルしているのはなぜだろう(笑)
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『ミクロマンスタイル』

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このムックのいいところは、2004年のミクロの撮り下ろし写真が載っているところと、初代ミクロマンの関係者のインタビュー記事かな。
 
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神林長平『今宵、銀河を杯にして』

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久しぶりに再読。うちにあるのはマヘル−シャラル−ハシ−バズをイメージした戦車のイラストがある初版。この版には、「杯」の字にごていねいにも「さかずき」とルビが振られている。読めばたちどころに分かるのだが、酒を飲んでハイになって、脳味噌が灰になって、だから銀河を杯にして今夜は飲もうという語呂合わせになっているので、ファンのあいだではずいぶんと物議を醸したものだった。

先日、書店で最新の版を手にしてみたら、「杯」のルビはキチンと「はい」に変わっていた。

徳間版はどうだったんだろう?
 
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2004年08月25日

安彦良和『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 公式ガイドブック』

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ちかごろは少しヒットするとスグにガイドブックが登場する御時世で、「ジ・オリジン」で登場するのは時間の問題だったわけで。キャラクターやメカの解説ページで、安彦氏本人や大河原氏のコメントが細かく載っていて、裏話がいろいろとうかがえて楽しい一冊。安彦氏のコメントで愛蔵版が準備中であることがさりげなくリーク。「ジ・オリジン」って、単行本ではせっかくのカラーページをモノクロ印刷しちゃってたから、いずれ出るだろうとは思っていたけど、ようやく登場するらしい。

安彦氏本人の描き下ろし30Pもうれしいが、トニーたけざきの短編も当然のように掲載されているぞ。
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2004年08月24日

『ミクロマンクロニクル』

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最初に出た裸足のミクロマンからはじまって、ミクロマンコマンド3号(+マガジンゼロゼロ)で、個人的な昭和ミクロマンについてはブレーキがかかっていたのだが、その後もずいぶんといろんなミクロマンが登場していたことに驚かされる。
 
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2004年08月19日

ゲーテ VS ドストエフスキー

エッカーマン『ゲーテとの対話』と富田倫生『青空のリスタート』を交互に読む日々。

デザイナーさんが持っていた文庫本をチェックしたら、ドストエフスキーの『罪と罰』。なんだかやられた気分。

ドストエフスキーって、学生時代に1冊読んで、なんだか腹が立ってやめちゃったんだよね。人間の暗黒面をのぞきたくなかったというかなんというか。だから『カラマーゾフの兄弟』さえ読んでないこのていたらく。教養として三〇代のうちにドストエフスキーは読破しておこうとあらためて誓った夏。
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『こぐまんが2』予約受付開始

『こぐまんが2』

ついに受付開始。この本は読みたい。ぜひ読みたい。
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2004年08月18日

『レゴの本〜創造力をのばす魔法のブロック〜』復刊決定

『レゴの本〜創造力をのばす魔法のブロック〜』(復刊ドットコム)

ついに復刊決定。この本は読みたい。ぜひ読みたい。
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2004年08月10日

『スチームボーイ・アドベンチャーブック』

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パンフレット買わなかったので、何か資料本を買おうと思っていた。当時の本当の博覧会に関する解説がわりとボリュームさいて掲載されていたのと、トニーたけざきのコミックでこの本に決定。帯に「スチームボーイ公式資料集」とある奴。
 
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2004年08月04日

気になってる本

Crolyn Snyder『ペーパープロトタイピング』

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フランセス・アッシュクロフト『人間はどこまで耐えられるのか』

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“人間はどこまで”で検索したら、以下のようなタイトルがゾロゾロでてきた。定番タイトルなのね。

「人間はどこまでグローバル化に耐えられるか」
「人間はどこまで残虐になれるか」
「人間はどこまで動物か」
「人間はどこまでチンパンジーか?」
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2004年08月03日

今泉浩晃『「成功」を呼び込む9つのマス』

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今泉浩晃氏ひさびさのマンダラートの本。パーム版についてまったく触れていなくて、ちょっとおどろいた。原点に戻るというか、ビジネスの現場で実践的に活用できるよう、あくまで9マスのマンダラートにこだわって紹介してある。パーム版はおろか、Mandal-Art 手帖についても一切触れていないようだ。
 
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2004年07月28日

TAGRO『宇宙賃貸サルガッ荘』第四巻

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メウって、すごーく女だと思う。彼女は(男性からみた)女性のうっとうしさや重さを具現化したキャラクターなのだ。普段ははしゃぎまくっていたり、のほほんとしていたりするくせに、いざ二人っきりできちんと話す機会になったら、急に重たい言葉で相手をなじってみせる。語尾はすべて「……ったじゃないですか」。男としては絶句するしかない。
 
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2004年07月21日

梶尾真治『インナーネットの香保里』

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「青い鳥文庫fシリーズ」ってなんだ? どうやら小学生向けらしい。だけどイラストは鶴田謙二。近頃の小学生はめぐまれてるなとつくづく。
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2004年07月14日

気になってる本

山本弘『トンデモ本? 違う、SFだ!』

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秋山久義『キューブパズル読本』

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島国大和『ゲーム屋のお仕事』

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森雅之『追伸』

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2004年07月13日

エッカーマン『ゲーテとの対話』

表紙イメージ [Amazon]上巻 中巻 下巻(bk1 はリストにあらわれず)

『座右のゲーテ』のつながりで、エッカーマンの『ゲーテとの対話』を読み始めた。150年以上前の本であり、この文庫版の初版もぼくが生まれ手間もなくの頃のものだが、『座右のゲーテ』のおかげでゲーテに対する精神的アダプタができあがっているためか、いまのところひっかかることなく読み進めることができている。三色ボールペン片手に。
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2004年07月07日

齋籐孝『座右のゲーテ』

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齋籐孝氏はこの1〜2年は異常なペースで新刊が出ていて、全部をおいかけるのが困難なくらいである。このあいだ知人にスポーツ新聞をみせてもらったら、連載持ってるのを見つけて驚いたり。本当にパワフルな人だ。

本書も例によって、いろいろと示唆に富んだことが書かれている。そのエッセンスや本筋はこれから読み進めていくうちにまた取り上げることもあると思うけど、半分まで読み終わった段階であっと思ったのは以下のような指摘。
 
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2004年07月06日

神林長平『天国にそっくりな星』

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うちにあるのは大野安之氏がカバーイラストを描いた光文社文庫版。93年の作品。あれから11年になりますか。

当時、どん底のような気分で日々をすごしていたような気がする。そんな中で、これまでの神林作品に類をみない「脳」天気な主人公、坂北天界になんともいえないあこがれを感じた。彼のような軽い気持ちで状況を乗り切ることだってできるんじゃないか…。そんなふうに思うと、ふっと気分が軽くなって、元気になれたのだ。ハッピーな気分になれる神林作品があるというのも、なんとも愉快なことではないか。
 
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2004年06月23日

小田扉『江豆町 ブリトビラロマンSF』

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はじめて読んだ小田扉作品が、本連作の1本目だったと気付いた。クイックジャパンはずいぶん前に購読を辞めてしまっていたから、本屋で立ち読みしたのだと思う。2本目の船長の話も読んだ覚えがある。しかし、これが江豆町という架空の街を舞台にした連作だとは少しも気が付かなかった。こうしてまとめて読むと、「小田扉ならではのおもしろさ」としか言い様のない醍醐味を感じる。一見とぼけた不条理漫画の登場人物たち。落ちているのか落ちていないのか分からない物語。の、はずが、そこかしこにちりばめられたパズルのピースがクライマックスに向けてからみあい、集結していく。
 
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posted by 多村えーてる at 19:05| 奈良 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | BOOKS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする